哲学MANの挑戦的な日常

意識高い系が自分には合ってる。

高校の卒業のしかた

すこし振り返ってみます。

中学生最後の年。
僕は高校への憧れを抱いていた。
部活が5月に終わり、家でギターを弾きながら考えていた。
「高校には楽器をやってる人がいっぱいいるだろう。
バンドもいっぱい組まれていて、ライブしたり仲良くなったり、楽しいだろうな」
と。
毎日ラジオを聴きファックスを投稿して過ごしていた僕にとって夢のような場所に思えた。

中学卒業まじか、地元の公立高校一本だけ受験した。
特に行きたい高校もなかった。


入学のいろいろが終わり、私服で行く遠足という地獄のような行事を終えた頃だった。

「楽器やってる人はおろか、音楽の話をしている奴さえいないじゃないか・・・」

愕然としながらも居心地のいい何もない日々を過ごした。
僕は丸々一年、休み時間はトランプをして過ごした。

そして2年生になった。
ここで大きな変化をもたらす人物と出会った。
加藤淳だ。
のちに仙台で一緒にGramRomeoを組むことになる奴だ。
彼はhideのファンで制服をおしゃれに改造し髪の毛はいつもワックスでセットしていた。
悪魔で候」のあの男に似ている感じだ。
僕はファッションに全く興味を示さず、その分のお金は「BANDやろうぜ」かCDにつぎ込んだ。

彼とはバンドの話をしたり、お互いの家に行ってギターを弾いたりしてすぐ仲良くなった。
それでもバンドやってる人なんてほとんどいなくて、友達をそそのかして楽器やらせたけど結局ダメだった。

そうこうしてるうちに3年になる。
周りが就職だ進学だと騒いでいる中、僕は思った。

「ダメだ、ここにいてもらちがあかない」

そこで僕はアメリカへ行こうと思った。
自分で留学するための情報集めなどをして、申し込んだ。
僕は東海岸に行こうと思っていた。
レイジやレッチリがいるからだ。

だから僕は3年の時高校に行かなかった。

しかし、留学の話はどんどんおかしな方へ進んでいく。
ある日「留学先がユタ州に決定した」と連絡を受けた。
受け入れられない事実だった。
そもそも留学先の希望さえ聞かれていない。
西海岸じゃないじゃないか!
留学先の変更はできないと言われて僕は迷った。
(今思えば、行ってしまったらすごく面白い人生になっただろうと。)

でも断った。
留学計画は中止。

仕方なく僕は通っていた高校に戻った。
周りの目が非常に痛かった。
でもなんとか通った。

先生は僕にこう尋ねた。
「それで、就職するのか?進学するのか?」
僕は答えた。
「僕はバンドをやります」

そのあと先生は僕に興味がなくなったかのようだった。

実際、卒業までもう何も言われなかった。
ただ学校に通い、卒業した。
(休んでいた分を取り戻すため春休みも学校に通った。)
みんなが就職説明会や大学のなんとかに参加している時期、僕は学校に通い家でギターを弾いていた。

3月、卒業。

無職。





僕の高校時代はこんな感じで終わっていった。
それは青春の出口でもなければ大人への入り口でもなかった。

去年、同窓会に参加した時にへらへらと夢を語っているのは僕だけだっただろう。

僕はもう生きる化石なのだ。
ただ、生きてる化石に囲まれて分からなくなってる。



今、先生に問いたい。

夢とはなんだ。
あなた方は夢を餌に僕らを引きつけて一気に釣り上げ、思考停止の水槽へ移そうとしているのではなないか。

学校では「金を稼げ」なんて言われなかった。
先生の言葉に一番忠実なのは僕なのに、僕は変わり者扱いを受ける。
見下されたりもする。



生活だけしたいならNASAなんていらないよ。



僕から皆さんへアドバイスできることはありません。
正しいと思うことを行う。
それしかできない。