哲学MANの挑戦的な日常

意識高い系が自分には合ってる。

映画「シンゴジラ」を見て

シンゴジラを劇場で二回見ました。
二回見るほどってことではなかったのですが、二回見ても面白かったです。

そもそも押井守などの「台詞の多い映画」が好きなので非常に楽しめました。
見てるこっちの頭の回転まで早くなっていくような感覚がありました。
「自分ならどうするか」とか考えている間に刻々と状況が変わっていく。

ネタバレするかもしれませんのでご注意ください。




音楽好きです。



まず何より「日本を守ろう」という意思に感激しました。
泣くのをこらえたほどです。



個人的に思ったこと。

自衛隊について
ゴジラに対し日本のミサイルは全く効かなかった。
しかし米軍の地底貫通型ミサイルは効いた。
日本はなぜ地底貫通型ミサイルがないのか。。。
それは専守防衛だからだ、日本が地底貫通型ミサイルを使う状況がないからである。


庵野さんについて
エヴァンゲリオンの音楽が最初に流れたところでテンションが上がったけど、四回(五回?)もアレンジ違いで流れた。
庵野さんは気に入ったものを何度でも使うのかな、と思った。
「破」の時の残酷な描写に綺麗な音楽が流れるってのを二回使ってたし。


主人公について
早口が気持ちよかった。
会議を開かないと何もできないという政治システムに問題があるから俺は自分のやり方でやっちゃう!というアメリカ的な主人公ではなく、ちゃんと日本的な手続きをこなしつつ解決を模索するところがよかった。
アメリカの映画の主人公だったら一人でヘリ奪って行っちゃったりするんだろうなと思う。
あと、一旦地下に避難したところで主人公が声を荒げて怒りをあらわにするシーンがあります。
あそこで悲観的になり虚無感に苛まれ無力に打ちひしがれてもいいのに、主人公を襲った感情は「怒り」だった。
それは主人公の最大の特徴だったんじゃないかと思う。


石原さとみについて
英語の発音に関する疑問があるが、そこも含めて庵野さんの計算があるはずだと深読みしてしまう。
そういう議論や意見が巻き起こること自体に意味や目的があるのか。
じゃあの役は他に誰がいるんだ、と考えると難しい。
あれほどの大役はなかなか他にできる人がいない。


ゴジラについて
思考も目的も理由も何もない完璧な破壊マシーン。
その存在意義と誕生意義とは。
特に東京在住の方は見覚えのある街やビルが壊れるのを見て恐怖や悲しみを感じたのではないだろうか。
圧倒的な恐怖は美しさにも似ている。
あの光を吐くシーンは音楽と相まって「神降臨」のような神々しい雰囲気があった。
抗えないものがこの世にはある、そうまざまざと見せつける素晴らしいシーンだった。


冒頭のシーンについて
失踪した大学教授のボートが東京湾で漂流している、その真下で巨大な爆発が起こる。
ボートには靴がのこされていてので普通に考えれば「海中落下(自殺)」したのだろう。
実は生きていましたパターンはないと仮定した上で思ったのが「教授が最初の引き金を引いたのでは」もしくは「教授が第一形態ゴジラとなんらかの形で融合したため、ゴジラは知恵(憎しみ)と進化の可能性を得たのではないか」ということ。
映画中盤で主人公が「好きにしろって何を」と小声でぼやくシーンのあとにゴジラのしっぽが「ゴチン」ってパーツが落ちる描写があるから教授のそれとなにか関連があるという事なのだろうと思った。


最後のシーンについて
↑からの続きで、ゴジラの尻尾にいた人らしき複数体の生き物(らしき個体)。
これは最初に融合した教授の遺伝子から発生したのではないか。
個体として完成しているシンゴジラと群体として完成している人間。
その両方を併せ持ったシン生物なのではないかと、ゴジラの破壊力と適応能力+人間の増殖力。
これは、恐怖だ、地球が滅びる。


停止したゴジラについて
血液凝固剤で固まってはいる。
「すぐに粉々に壊して破壊しないと」と思ったのだが、そこから増殖されたらおしまいだ。
でも放置でもまた動き出す可能性がある。
血液と言う冷却剤が固まったため、一度活動停止している状態だという推測ができる。
まだゴジラのストーリーは終わっていない。



などなど、考えて語るのが楽しい作品です。
DVD買わないと思っていたが、買いそう。
庵野監督の作品はパッケージなどのデザインがかっこいいから欲しくなってしまう。


字幕で見るといいってオススメされたけど、どうしようかな。