哲学MANの挑戦的な日常

意識高い系が自分には合ってる。

善とは、悪とは。

揺さぶられる映画を見たので。

一つ目は「トレーニングデイ」
デンゼルワシントン主演で彼がアカデミー賞主演男優賞を獲った映画。
ほとんどが彼の演技を見る感じだけど、観客はイーサンホーク(新人)に感情移入する。
そしてデンゼルワシントンが仕掛ける善と悪の攻防に翻弄させられる。

「末端を捕まえても犯罪は減らない」
「大物を逮捕するには荒技が必要だ」
「信用と裏切りの世界で生き残る」

僕は言いくるめられそうになったが、最後のイーサンホークの行動にハッとさせられた。
自分を貫く信念だけは曲げてはいけない。
そう思えた素晴らしい映画だった。


二つ目は「キングダム~見えざる敵~」
中東の自爆テロをFBIが調査するが前途多難。
王族やメディア、警察、大使館、想いが交錯する。
冒頭で「過激派と呼ばれる集団は本当のイスラム教とではない」という案内がされる。
僕らはISISなどを見るとイスラムの全てがそうだと思ってしまうが、決してそうではない。
でも。
序盤で家族が自爆テロで殺された人が言う「アッラーは俺の家族は死んでもいいと思ってるのか!」と言い放ったとき、誰もが持論を唱えようとしたと思うが、できない。
ストーリーが進んで最後、激しい銃撃戦を経た最後のシーン。
お互いがただ憎い相手を痛めつけてやろうと、人は結局そんなもんだと思い知らされる。
憎しみの連鎖を断ち切ることができない。

「ゼロダークサーティー」でもそうだったが。
復習ものは得てして最後、着地できなくなる。

これで終わり?
気持ちははれた?
これからどうなるの?

決着のはずが、その瞬間からモヤモヤが生まれる。


最近見た「ジョンウィック」はちょっと違う。
復習は行動である、それ自体が生きる根拠ではない。
復習が生きる根拠になってしまったとき、それを果たしたあとが空白になってしまう。



中東が舞台の映画をたまに見たくなる。
「スリーキングス」とか、また見たい。